尾道に3つの夢を集めて

決意表明 新たなる決意 2023年

 早いもので2011年の初当選から3期12年が経過しました。初めて書いた決意文では高齢化が進む中「あの子が帰ってきてくれたらのう」という後継者不足を課題と考え、住みやすい尾道の実現を目指しました。そして前回の2019年には、少子化の進む尾道に歯止めをかけるには若者が働く場所がいると考え、産業支援や観光産業化の促進、1次産業のブランド化を掲げました。すぐに若者の人口が増えるという結果には至っていませんが、最近、急速に課題意識が高まった人口減少問題に、遅れることなく取り組み、観光客の大幅増、移住者から選ばれるまち尾道などに微力ながら貢献できたと感じています。残念ながら新型コロナウイルス感染症拡大の影響は観光都市ほど大きなダメージを受ける結果となり、観光の産業化が進み始めていた尾道は大打撃を受ける結果となりました。 では、尾道はこれからダメになって行くのでしょうか。産業は衰退し、人口減少が加速し消滅可能性都市に陥るのでしょうか。それともいまがドン底、新しい尾道に向かって縮まったバネが跳ねるように飛躍を迎えるのでしょうか。いまが重要な分かれ目。考え方、方策次第です。いま尾道は、コロナという世界が同時に経験している困難を飛躍のバネに変え、アフターコロナの施策を具体型に展開すべき重要な節目にいます。 産業面ではデジタル化がカギです。中小企業のデジタル化を推進すれば、生産性の向上とともに使いこなすための若い労働力の採用機会が増えます。店頭販売しか考えられなかった商店がネット販売に乗り出せば、若い販売員が必要になります。高齢化した経営者の背中を押す支援が必要です。海外への販売、取引もいまは夢物語ではありません。各産業の英語圏への売り込みも進めるべきです。デジタル化で広がったチャンスを隅々の中小零細企業に届ける仕組みが必要です。 農業、漁業はブランド化とともに観光化のチャンスです。一昔前のみかん狩りに象徴される農業体験を観光商品とし、農産物のブランド化と相乗効果が生み出せます。農業経験のない新しく高齢者の仲間入りする世代の方にはもっと農業に親しんでいただく仕組みづくりが大切です。輸出も狙える本格的農家とは分け、自家消費+販売のような農業を広げ、耕作放棄地を無くす仕組みが出来れば、高齢者の生きがい健康づくりも進みます。前提としてやる気を削ぐイノシシ被害を無くす対策は重要です。尾道観光では古寺巡りが有名です。これからは古寺ばかりではなくお寺の生きた部分を経験する観光が求められます。歴史や文化財ばかりでなく座禅、写経、精進料理、寺泊など寺、神社の特徴に心で触れる観光メニューの創造も促進すべきです。 子育て世代の住宅政策にも取り組み、経済活性化とともに、若い人が尾道を働く場として選び、子育ての適地として暮らすための基盤づくりに繋げていきます。老々介護では長続きするはずもなく、若者無くして高齢者の安心はあり得ません。 そのほか、教育再編、防災、障害者福祉、病院経営健全化、公共交通確保、ごみ出し支援、町内会支援など課題山積ですが、それぞれに改善点と改善策を見出し、愛すべき尾道の明るい未来づくりへ精進して参ります。

                        令和5年1月吉日
                        二宮ひとし

3期12年の議員活動

 早いもので2011年の初当選から3期12年が経ちました。市民の皆様から負託を受けた市議会議員の職能をいかんなく発揮するにはどんな勉強をすればいいか?様々な勉強機会を頂き、常に精進してきたつもりです。 東日本大震災後は防災が大きなテーマとなり、避難所・消防の充実、避難経路や声掛けなど地域力の向上、防災情報を伝える防災ラジオ、LINE等の身近な手段の整備が進められました。また平成の大合併による有利な合併特例債の使い道も様々議論され、道路建設、学校耐震化、市立大学充実、新市庁舎の建設などに使われました。 そして近年は、人口減少という国家課題に尾道市も直面し、活力ある尾道の維持が命題となりました。若い世代が戻ってくる尾道、選ばれる尾道づくりへの具体策が重要で、住みやすい住宅整備や教育費の負担軽減、妊娠・出産のしやすさを進める必要があります。 若い世代が尾道で暮らす前提となる働く場所の確保も重要です。尾道のよさを生かしたIT企業の誘致やDX推進による地場産業支援がその基盤になります。 尾道は自然も豊かですが、イノシシ被害も目に余ります。最近はまちに出没、人的被害にまで及んでいます。最新技術で農業の自動化も進んでいます。最新技術を取り入れやすい支援によってイノシシ対策、若い農業者育成を進めることも人口問題と密接な関係にあります。 また町内会役員のなり手不足。これも深刻化しています。ITが苦手な高齢者が支えている町内会も多く、公助的な町内会支援で回覧や資料作成の手間が少なくなるなどのIT化支援も進めるべきでしょう。 若者が高齢者や弱者の安心を支える当たり前の社会に変える、いまが節目。二宮ひとしは具体策を提案して参ります。どうぞ、今後とも変わらぬご支援、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

これがやりたい

(1)子育て世代誘致住宅整備
(2)空き施設にIT企業誘致
(3)町内会支援センター設置

決意表明 新たなる決意 2019年

 「わしがやらねば、だれがやる!」。この言葉に突き動かされるように尾道市議会議員選挙に初めて臨んだ8年前。地域を回り、「責任ある政治」を望む市民の皆様の熱い声に触れ、この8年間は市議会議員として「我欲で動いてはいないか?」と常に自問しながら、すべての案件に市民ファーストの考えで臨んで参りました。
 尾道はこの8年の間に、高速道路の十字路としての地理的優位性からもテレビ番組や雑誌で取り上げられる機会が急増し、観光地として全国的な知名度が劇的に上がり、しまなみ海道のサイクリングコースも世界から注目されるまでになりました。全国的にもまれな尾道の歴史、文化は、3つの日本遺産に登録されるなど、明るい未来への予感すら与えてくれています。
 しかし、全国に輝く尾道は誠に誇らしく、うれしいことではありますが、この尾道には人が暮らしています。砂漠のピラミッドのような観光地とは訳が違います。インフラ、歴史、文化は過去、尾道に暮らしてきた人たちによって築き上げられた資源です。この資源が脚光を浴びているにも係わらず、尾道市民の暮らしぶりはさらに厳しさを増し、子どもの数が急速に減少しています。
 子どもたちこそ未来の尾道を担う大切な宝です。子どもたちが立派に育ち、都会に学びに出たとしても尾道に帰ってきて若者として働き、尾道の地域と高齢者の生活を支える。この好循環が維持できるかどうか、この数年が正念場です。人口好循環を実現し、世代連携を進め、将来にわたって明るい尾道を継続させて行く。尾道市の施策によってその道筋を示すべき重要な節目です。浮ついた通りすがりの観光地ではなく、市民が仕事として観光客をもてなす観光の産業化を進めるべきです。世界から観光客を集め、世界の食文化を支える農産物、水産物の生産地を目指し、1次産業の世界ブランド化を進めるべきです。造船や食品産業を支える中小企業の高い技術を世界の企業と連結させ、産業支援基地となるようつながる仕組みを支援すべきです。国、県と連携して尾道が全国トップのモデル地域となることを宣言すべきです。
 私の愛する尾道は、全国の地方都市と同じ悩みの中に没するか、それとも尾道ならではの資源を活かしてトップランナーとして抜け出すか、いま大きな分岐点に立っています。私は継続的に発展する尾道に向かって全力を尽くします。
 その道筋を固めた上で、財源確保という責任を果たしながら、高齢者福祉、障害者福祉、教育、子育て支援など市民生活にとって最も身近で重要な施策の充実に取り組む覚悟です。皆様とともに「未来永劫、安心できる尾道」「世代連携、支え合う尾道」の実現を目指します。是非とも是非ともご支援をお願いいたします。

                        平成30年1月吉日
                        二宮ひとし

決意表明 新たなる決意 2015年

 「責任ある政治」を掲げて尾道市議会議員とならせていただき、間もなく4年を迎えようとしています。少子高齢化がますます進む尾道で、一体自分に何ができただろうか、と初心を振り返りながら自問自答をするこの頃です。
 尾道の人が働く舞台である農業、漁業、商店街、中小企業の抱える課題をどれだけ解決できたのか。熟練者の持つノウハウを新しい後継者にバトンタッチする仕組みはどれだけ前に進んだか。尾道で暮らす若者を増やすため、企業誘致など雇用創出を導く手立てを促進できたのか。
 お年寄りや障がいを抱える方の笑顔を増やす福祉は前に進んだか。子どもたちが健やかに育ち、若いお父さん、お母さんが未来に大きな夢を描き、安心して育てられる一層の支援策を講じることができたのか。
 いよいよ、しまなみ海道と尾道松江線の縦軸が通り、横軸の山陽自動車道と交わり、名実ともに瀬戸内の十字路となる尾道。この好機をとらえ、歴史文化を蓄積し、新たな誘引力を創造してきた尾道の底力を世界に発信し、住む人が誇りを持ち、物流、人の交流拠点として発展する礎を築くことに怠りはなかったか。
 また身近な道路整備、防災、清掃などの地域活動で感じる市民生活の中の不便や課題をこまやかに改善、解決できているか。
 私たちが住む尾道は、課題も山積していますが、逆に一つ一つの課題解決を一歩一歩着実に積み上げれば、山の上で輝く朝日のように、大きな夢も広がります。瀬戸内の十字路、豊かな自然、蓄積された歴史文化は、今後、熾烈を極めるであろう都市間競争に負けない確固たる優位を持っています。この尾道のまだまだ磨かれていない底力を引き出せば、必ずや子どもたちに、明るく、真の幸せに包まれた尾道を手渡すことがきると信じています。
 私は一つ一つの課題解決に向き合い、着実な道筋をつけるため、これまでの成果に甘んじることなく、この4年ほどで得た貴重な知識、経験、人脈を最大に生かし、尾道市の前進に全身全霊を捧げる覚悟です。

                        平成27年4月吉日
                        二宮ひとし

決意表明 命がけの決意 2011年

「責任ある政治」と言いながら次世代に巨額の借金を押し付ける政治家がはびこっている現状。エゴのためには奔走するが、政策の実現にはまったく命をかけない政治家だらけの現状。こんな政治家に私たちの大切な未来を託すわけにはいきません。「わしがやらねば、だれがやる!」。そんな思いに突き動かされ、未来に責任ある政治を実現しようと覚悟を決めました。
 田んぼの荒廃は進み、あちこちで草ぼうぼうの田畑を見かけます。「魚が獲れなくなった」という声があふれ、廃船となった漁船があちこちに放置されています。まちかどからは子どもたちの笑い声が消え、廃家が旅人カメラマンの好材料になっています。
 腰の曲がったお年寄りに「もう一度耕してほしい」というのが政治ではありません。血圧が不安定になったお年寄りに「もう一度船に乗ってほしい」というのが政治ではありません。「あいつが、あの子が戻ってくれたらのう」ーそんな切なる願いが実現する仕組みづくりこそが本当の政治です。
 急速に進む少子高齢化。地球環境の破壊。新聞やテレビで何十回も取り上げられる大きな課題です。中には「私がやる」と劇場型パフォーマンスで訴える政治家もいます。しかし「私がやる」と言いながら足元に落ちているゴミすら気にかけない政治家が多すぎるのではないでしょうか。そんな言葉遊びの政治家はもうコリゴリです。
 どんな大きな課題でも解決する答えは現場にあります。おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんが子どもたちと暮らす生活の中にあります。私は一人ひとりの夢に耳を傾け、真っ白な心で受け止める?そんな繰り返しでつむぐ「本音の夢」を集めます。反対に美辞麗句で塗り固められた巨大な張りぼて政治にはハッキリと「ノー」を突きつけます。
 私は二十年間の記者経験で本音を受け止める難しさ、あきらめている夢を取り戻してもらう難しさを知っています。一人の夢、二人の夢、三人の夢…例え小さくても周りの人の幸せを願って描いた熱い想いの詰まった夢を集めます。どんなに小さくても心の底から搾り出された「本音の夢」を集めます。どこかで同じ夢を抱く、仲間との出会いを生み出し、「本音の夢」をつなぎ、尾道の大きな夢として実現します。
 私の愛する尾道は豊かな自然に恵まれ、歴史に裏付けられた伝統や文化・芸術を有し、交通の結節点として天の利、地の利、人の利を与えられた魅力いっぱいのまちです。私の愛する尾道は数々の映画やドラマの舞台として登場し、いま、新しい扉の前に立っています。私には扉の向こうに子どもからお年寄りまで笑顔が飛び交う明るく活気にあふれた尾道がハッキリと見えます。
 何卒、尾道を愛する気持ちを私に預けてください。私はそれをエネルギーに変えて必ずや皆さまのご期待に添えるよう、命をかけて取り組む覚悟です。
 二宮ひとし・五十四歳。ひるまず、おごらず、まっすぐに尾道の明るい未来に大きな夢を描いて挑戦します。

                        平成23年1月吉日
                        二宮ひとし